Javaベースのフリーウエアによるビジュアル表現プログラミング: Processing3を利用した教育、アートからエンジンニアリングまで

摘要

情報化社会において、論理的思考能力の構築とその論理的思考をコンピュータに実現する方法としての能力を養う第一歩としてビジュアル言語がある。ビジュアルプログラミングとはプログラムコードの記述がなくても、視覚的な操作でプログラミングが可能なプログラミング用のソフトである（第1図）。平成29年3月に告示された新しい学習指導要領の目玉の一つが、小学生へのプログラミング教育の義務化であり、将来の子供たちがどのような職業に就くとしても普遍的に求められる「論理的思考=プログラミング的思考」はビジュアル言語を通して今後教育されていく。そして、次の段階に求められるプログラミングに、テキスト言語によるコーディングを必要とするプログラム言語がある。自然現象のビジュアル化をはじめ、アートの世界での芸術表現のツールの一つにProcessingがあり、教育機関ではビジュアルに結果を確認しやすく学習カーブの低さ、達成感が得やすいことなど多くの実績を得ている。本稿では、JavaをベースとしたProcessingの概要を解説する。