溶接ロボットを活用した橋梁製作－津製作所における溶接技術の変遷

摘要

JFEエンジニアリング津製作所は1970（昭和45）年10 月の操業開始以来，橋梁·ジャケット·ハイブリッド構造物·コンテナクレーン·鋼製セグメントなどの多種多様な鋼構造製品を製造してきた。なかでも橋梁は操業開始以来47年間安定的に製作してきた主力商品であり，1970年のフィリピン向けのサンファニコ橋（1，927t）に始まり，これまで明石海峡大橋，横浜ベイブリッジ，第2ボスポラス橋，日本エジプト友好橋などの長大橋を数多く手がけてきた。橋梁製作における生産設備は，高能率·高品質·脱技能化を目指して，1990年に工場設備近代化中期計画を策定し，1991～1993年度にレーザ切断ライン·箱桁パネルライン·鈑桁ライン·印字装置·糸面ばり取り装置·横リブ組立装置·新塗装工場，1995～1997年度に細幅板継装置·小物孔あけ装置·大枚孔あけ装置の上流から下流までの近代化設備を相次いで導入した。この時の溶接ロボット導入が，津製作所における本格的な溶接ロボット採用のスタートである。