アルミニウム合金の抵抗スポット溶接－鉄鋼との異材溶接も含めて 第7回－抵抗スポット溶接の鉄鋼，アルミニウム合金への応用

摘要

鉄鋼の抵抗スポット溶接は，その他溶接と違い熟練の技術を必要とせず，作業時間も短いことから，航空機部品，自動車部品および車体の組立て，鉄道車両車体の組立て，各種家電製品の組立てなど多くの産業分野の生産ラインで利用されている。また，地球環境の保全から自動車のCO_2排出を削減させるなど，環境負荷低減のために自動車の軽量化が望まれている。自動車の草体を軽量化することは，自動車の運動性能向上の面からも重要なことであり，ボディの材質を鉄鋼からアルミニウム合金へ変更することが有効な手段の一つである。そこで，今回は，この代表的な3つの溶接条件を変化させて鉄鋼およびアルミニウム合金を実際に抵抗スポット溶接した場合に，溶接条件がナゲットの組織形態や溶接強度にどのような影響を及ぼすかを説明する。