混練·分散によるポリマーアロイの構造·物性制御

摘要

世界で年間3億トン以上のポリマーが多岐にわたる用途で使用されている。ポリマーは単独で用いられることは比較的少なく，異種のポリマーと複合化されポリマーアロイとして使用されることが多い。ポリマーアロイの製造には，主として溶融混練法が用いられる。ポリマーアロイの性能向上のためには，形成される相構造の制御が重要である。ポリマーアロイは，反応を伴わないタイプと反応を伴うタイプに分類されるが，後者はリアクティブプロセッシング（反応押出）と呼ばれるプロセスで製造される。一般的に異種ポリマー間の界面張力は大きく，単純ブレンドでは相分離構造の微細化が困難な場合が多く，この場合，所望の性能を発現させることが難しい。これを解決する手法としてリアテイクブプロセッシングが用いられている。