メカノキャタリシスを利用した高密度水素貯蔵システム

摘要

エネルギー資源に乏しい我が国において，今後も継続的な社会生活の発展を遂げるためには，再生可能な新濃エネルギー技術の開拓が必要となる，燃焼時に二酸化炭素を発生しない低環境負荷なエネルギー源として水素への期待が高まるものの，水素ガスの体積あたりのエネルギー密度は，従来の化石燃科に比べて著しく低い。そのため，燃科電池車などの限られたスペースへの搭載を考える場合，水素を高密度に貯蔵するシステムの開発が必須となる。これに対して，ケミカルハイドライドと呼ばれる貯蔵媒体が近年注目を浴びている．これは，有機化合物の水素化-脱永素化反応を利用したもので，例えば，デカリンーナフタレン間の反応では自重の約8wt％の水素が取り出し可能となる．