ホワイト物流実現へ、荷主·事業者が注力: パレット活用、リードタイム延長、自動化の推進がカギ

摘要

深刻なトラックドライバー不足に対応し、トラック輸送の生産性向上や物流の効率化を進め、女性·高齢者を含む多様な人材が活躍できる労働環境を実現する目的でスタートしたのが「ホワイト物流」推進運動である。2019年4月に同運動の専用ポータルサイトが開設され、主要企業約4,000社に参加を呼びかけた結果、「自主行動宣言」を提出した企業は2020年2月末時点で865社となった。自主行動宣言に盛り込まれた取り組み（2019年12月末時点）のうち、「運送内容の見直し」分野では「物流の改善提案と協力」が最多の602件（構成比80.9%）を数えた。次いで「パレット等の活用」が389件（52.3%）、「船舶や鉄道へのモーダルシフト」が236件（31.7%）、「高速道路の利用」が152件（20.4%）、「リードタイムの延長」が122件（16.4%）と続いている。ドライバーの長時間労働の一因として手荷役作業による運転者への負担が挙げられるなか、「パレット等の活用」による荷役時間削減への取り組みが重視されていることが分かる。