続 異種材料の接合設計接合·接着界面における特異応力場編：第13回 任意の材料組合せを考慮した接合有限板中の引張りにおける応力拡大係数

摘要

前号では，任意の材料組合せに対する界面縁き裂を有する接合板の引張りにおける応力拡大係数を，上下材料が等しい均質材の応力拡大係数と比較することで考察した。また，上下材料の組合せについても全ての材料に適用できる方法を示し，その結果が，接合有限板中の界面縁き裂の無次元化応力拡大係数F_I，F_IIがDundursの複合材料パラメータα，βに支配されることを説明した。前号の最後に接合板の引張りにおける応力拡大係数を，β=0.4の場合について均質材における結果との比F_I/F_（I,homo)と，き裂の深さa/Wとの関係として示した。今回は前号の結果に引き続き，接合有限板図1（b）において，材料の組合せ，すなわちα，βを変えた場合に相対長さa/Wが，応力拡大係数に及ぼす影響について考察する。