日本貨物鉄道株式会社 江差線 釜谷駅～泉沢駅間列車脱線事故調査報告書」から

摘要

2012年9月11日，北海道上磯郡木古内町の江差線釜谷～泉沢駅間において，JR貨物の21両の貨物列車が脱線するという事故が発生した．場所は，同年4月26日に発生した貨物列車の脱線事故の発生場所とほぼ同一場所であった．さらに，2014年6月22日，当該場所より数kmの場所において同様の脱線事故が発生している．運輸安全委員会はこれらの事故を重大視し，2015年12月17日，国土交通大臣宛に「貨物列車走行の安全性向上に関する意見について」とする意見書を提出した．本誌ではこれらの事故の重要性に鑑み，その報告書概要を本号と次号にわたって掲載する（2012年4月26日発生の事故に関刷る報告書の概要は，本誌216号に掲載）．なお，本号巻末に記載されるように，本案件に関連して『脱線事故の撲滅を目指して（その3）「脱線事故に関する新たな知見（貨車の乗り上がり脱線）」』としたシンポジウムが2016年2月4日にJSCM（レール·車輪接触力学研究会）の主催により開催される．