「配管装置の試験·検査」配管装置の耐圧·気密試験－耐圧·気密試験の概要と実際

摘要

装置産業において圧力容器あるいは配管等の溶接構造物の性能や安全性を最終的に確認する方法として耐圧試験および気密試験がおこなわれる。 これらの試験はその製品が計画した仕様を満足し、かつ安全で使用に耐えられるか、また、設計上や製作過程を通じ仕様を満足した製品であることを最終的に確認する重要な破壊試験である。 試験をおこなうにあたっては、構造上の制約、プロセス上の制約、環境上の制約、材質上の制約等があることから耐圧試験及び気密試験には数種類の試験方法あるいは試験媒体があるが、これらの制約と目的を考慮してもっとも適切な試験方法や媒体によっておこなわなければならない。 耐圧試験及び気密試験は試験実施上の安全性、作業性、汎用性等を考え、一般的に耐圧試験は水を使用した水圧試験、気密試験は空気を使用し発泡剤を用いて確認する発泡漏れ試験が行われる。 しかし水を使用しての耐圧試験に制約がある場合、水に代え気体で行う気圧試験が行われる。 さらに耐圧試験に合格後、気密試験が行われるが耐圧試験と同様に種種の制約や目的によって試験方法が異なるが前述したように一般的には空気を用いておこなわれる。本稿では配管装置を中心に耐圧試験·気密試験の概要について述べると共に試験の方法や目的並びに注意事項と耐圧試験の実施に際しておこなわなければならない確認、点検事項についてその概要を述べる。