心血管撮影装置における回転撮影時の患者被曝線量分布と被曝低減法

摘要

近年、透視下にカテーテルを心内に挿入し、頻拍の原因となる部位を高周波（局所温度50～60°C）で焼灼することにより、頻柏性不整脈を根治する経皮的カテーテル心筋焼灼術（カテーテル·アプレーション：以下、アプレーション）の施行件数が増加傾向にある。その原因となる不整脈は、発作性上室頻拍、心房細動など多岐にわたり、未成年者でも治療対象となる。通常、焼灼部位の決定には透視を用いてカテーテルの微妙な操作が必要となるが、頻拍の回路が複雑な症例が稀ならずあり、透視による患者被曝線量増加が放射線皮膚障害の一因といわれている。