コラーゲンペプチド，スフインゴミエリン，アミノ酸およびグルコサミン含有食品の摂取が肌質に与える影響 プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験

摘要

現在，少子高齢化が進む日本では，皮膚科領域に おいても老化?加齢変化に関する研究が進められて いる。この皮膚の老化は，内因性老化と外因性老化 に分けられる。内因性老化とは生理的老化ともい い，各個人の遺伝子的素因を背景に生じる皮膚の加 齢に伴う老化であり，形態的変化，機能的老化とし て現れる。一方，外因性老化とは，喫煙，紫外線照 射による光老化などの環境要因による皮膚障害のダ メージが蓄積して生じる老化であり，その現象の一 つとして乾燥肌があげられる。乾燥肌は，さまざま な感染症，アレルギー，アトピー性皮膚炎の結果と して観察され，角層水分量や脂質のパランスなどが 崩れた結果とされている。さらに乾燥肌の状態は， 食事などの影響を受けることが報告されており，近 年，食品成分摂取による皮膚の角層水分量増加など の乾燥肌の改善効果や皮膚の潤い効果が報告されている。