メアンダ形状を適用した5GHz帯バラン一体型ダイポールアンテナの交差偏波特性

摘要

5GHz帯バラン一体型平衡型小形·平面アンテナの実現を目標に，まず初期検討とし，バラン部分を直線状に構成したバラン一体型ダイポールアンテナを設計した．その結果，主偏波に対し交差偏波を25dB以上抑制可能であることを示した．さらにバラン部分の小形化のためにメアンダライン形状を適用可能であることを示した。またバラン部分の折り返し回数を6回に増やすと主偏波の利得を低下させずに主偏波に対し交差偏波を30dB以上抑制可能であることを示した．バラン部分の折り返し回数が6回（バラン全長：3**/4）かつバラン幅が6mmの場合について試作，測定を行い，測定の結果，比帯域は6.6％，最大動作利得は基板正面方向において1.1dBi@4.9GHzであった．以上，5GHz帯バラン一体型平衡型小形·平面アンテナの実現に向け，多層基板構造を用いて容易に実現可能かつ低交差偏波を実現可能なバラン構造を提案した．