小学生と一緒に取り組hだ磯焼け対策 (大分県佐伯市名護屋）

摘要

大分県の最南端に位置する佐伯市は，「佐伯の殿様， 浦でもつ」と言われるほど昔から漁業が盛hなところで ある。漁業の形態は，リアス式の地形を活かして，潜水 漁業，定置網漁業，刺し網漁業，かご漁業，魚類養殖業等，様々である。1994年までは，真珠母貝養殖がこの地区の基幹産業の一つであつたが，アコャガイの大量へい 死により，今ではすベて休廃業に追い込まれている。ま た，1997年頃からゥニに加えブダイやアイゴなど植食性 魚類の食害，水温上昇による海藻の生理障害などが原因 で磯焼けが始まり，ァヮビ類の漁獲量が1990年の1割以下まで水揚げ金額が落ち込み，潜水漁業も停滞している。 このため，佐伯市蒲江町名護屋地区の潜水漁業者7名 は，藻場を回復させてァヮビ等の磯根資源を回復させる ため，2007年より名護屋地区磯焼け対策部会を発足させ， 自分たちでできる磯焼け対策に取り組hでいる。当地区 における藻場回復の目標は，約20年前には存在したとさ れる20haの藻場を再生させ，子供たちに受け継ぐことである。筆者らは，この取り組みに対して，当初から技 術的なサポートを行ってきた。