中国のマダイ食文化と養殖

摘要

マダイは歯応えのある白身の魚であり、ほかの魚に比べて臭みなどの癖も強くないため、中国ではマダイを「海の鶏」に喩える地方が多い。日本と同じように中国でも古来より「マダイの頭か、サバの尾」とい、つ諺があり、脂肪が多く含まれる頭側が特においしいと言われ、海水域の沿岸で高級食材として珍重されてきた。美味であるだけでなく、高タンパク質であり、ビタミンB群やカルシウム,鉄.亜鉛などのミネラル成分など豊富な栄養成分が含まれ、栄養価値が高いと認識されている。また、マダイは中国語で「加吉魚」、「紅加吉」とも呼ばれている。中国語で「加」は「増す」や「増える」、「吉」は「めでたい」という意味であり、福建省においては「.MS」とい、2*#もある。その名と鮮やかな赤い体色から、めでたい魚と考えられており、一時期には慶祝事、特に結婚式において欠かせない定番料理となつた。