気仙沼舞根湾における魚類潜水センサス

摘要

2011年5月から，気仙沼市舞根湾において，2ヵ月にr度の潜水調査を行っている。津波で更地(さらち)状態になった海底には，まず数種の魚の稚魚がやってきて，初夏には競争相手のいないハゼ類が爆発的に増え，晩夏には南方系の魚が入り込み，2年めにはカレイ類やメバル類など大型の魚も戻る，という経過をたどっている。津波という大規模撹乱後の魚類群集の遷移過程から，海のもつ底力について考えてみたい。なお調査の結果は，地元の方々にも随時お伝えするとともに，京都大学フィールド科学教育研究センターのホームページにおいて毎回の調査報告書として掲載している（http://fserc.kyoto-u.ac.jp/wp/blog/topics/report).