自己浮上式海底地震計観測による駿河·南海トラフ沿いの地震活動気象庁-元化震源との比較

摘要

§1．はじめに近い将来に発生すると考えられている東梅地震は，東海沖の駿河?南海トラフから東海地方の下に沈みこむフィリピン梅スラブと陸側のプレートとの鳩界で発生するプレート間地震であり，その震源域は駿河?南海トラフ近傍の海域から静岡県を中心とした陸域に及ぶと想定されている［中央防災会議（2001）］．震源域周辺の地震活動を詳細に把握することほ，東海地震の発生時期や性状を推測する⊥で重要であるが，海域で発生した地震については，ケーブル式海底地震計が4点あるものの，定常的な地震観測網が陸域に偏っているため，陸域の地震に比べて地震の検知能力も低く正確な震源決定も十分になされていないのが現状である，自己浮上式海底地震計（以下，OBS）による観測は，海域で発生している地震の震源を精度よく求めるために有効であり，東海沖では，これまでEguchieEal．（1987），塩原?他（1994），気象庁地震火山部（1999）などにより，践州海嶺に沿って地震活動が見られることやトラフより陸側の海域では地震活動度が低いことなどが報告されている．