一般相対性理論の幾何学的見方と非幾何学的見方アインシュタインとの夢対話

摘要

読者には，一般相対性理論はアインシュタインがニュートンの理論を乗り越え，重力を時空の幾何学と結びつけて構築したことは知っているが，（筆者に与えられた）表題の「非幾何学的見方」とは何なの，という方が多いだろう．これはアインシュタインが生涯に渡って悩み続けた相対論と量子論を隔てる深い溝と関係し，掘り下げようによっては，両者の統一という理論物理学の最先端の課題に繋がる．教科書的な解説は止め，筆者の夢に出てきたアインシュタイン（A）と筆者の分身らしきTとの架空の対話としてみた．