30m基線光幹涉計MIRA-1.2,織女星のフリンジ積出に成功Mitaka optical/InfraRed Array, MIRA-I.2, has detected first stellar fringes on 30-m baseline

摘要

2002年6月8日午前1時，国立天文台三鷹キャンパスにある光干渉計M．ⅡしA1．2がはじめてかノひめ（こと座のベガ）の光がつくる干渉縞（フリンジ）をとらえることに成功しました．MIRAI．2は，30m離れた2つの望遠鏡を精密に動かすことによって，数ミリ秒角（1ミリ秒角は360万分の1度，地上から月の上にいる身長1．8mの人を見る角度です．）という非常に高い空間分解能を達成することのできる観測装置です．MIRA－1．2は，この高い空間分解能をいかして，今後いろいろな星の大きさや重さを測っていく予定です．また，現乱世界では，MIRA」．2のほかにもたくさhの光赤外干渉計が作られています．これらの光赤外干渉計によって，これまで見ることのできなかった恒星表面の黒点や温度?物質分布を明らかにしたり，太陽系外の惑星系をみつけたりできるようになると期待されています．本稿では，光赤外干渉計の概要と，本格的な天体観測へ向けて大きな一歩を踏みだした，日本の光干渉計1．2を紹介します．