アルミニウムの表面高機能化と電子分野への応用--半導体製造装置への適用

摘要

アルミニウム合金は，自動車軽量化のニーズが発現されて以来，種々の開発が進hでいる。 そのうち，ボディーパネル用材料については塗装耐久性を改善する必要があったが，表面に薄いZnまたはZn合金を析出させる，いわゆるジンケート処理を高度に改良することで活性な表面に改質できることを考案した。 その結果，塗装前処理である化成処理性（リン酸亜鉛処理性）を鋼材やZn系めっき鋼板と同等レベルに向上させることができ，塗装耐久性の課題を解決して実車に適用されている，現在，さらに表面層を制御するという観点から技術開発を進めており，熱処理，酸やアルカリ溶液による洗浄，プレコートといった手法を用いて新たな市場ニーズに応えている。他方，これらの知見から，アルミニウム合金の表面を高機能化することによって様々な応用が可能になると考えた。そこで，自動車分野に次いで電子分野に着目し，半導体デバイスの製造装置への適用を検討した。