γ線の変化による原子炉遮蔽設備内の発熱と省エネルギー

摘要

この論文では，V~（52）およびNa~（24）による1.43および2.75MeVの単一エネルギーをAl，Fe，Pb，グラファイト材の遮蔽物に通すことによってエネルギーを節約する手法について検討した。 計算はビルドアップ係数法を使い，それぞれの単一エネルギーおよび遮蔽材による省エネルギー率を検討し，比較した。 また，発熱エネルギーの計算は理論的および実験的なビルドアップ係数をそれぞれ使用した。 遮蔽体のデザインが遮蔽体内の発熱に大きく影響するため，特に過温度上昇の高出力な反応装置の場合は遮蔽体のデザインを検討することが大切である。 反応装置の中心近くでは放射線レベルが高く，その部分に熱が大量に発生するため，実際に遮蔽体をデザインするときには遮蔽体の厚さや冷却システムを考える必要がある。