位置決め精度の改善と広帯域化を実現するHDD用2段アクチュエータ

摘要

現在のHDD（ハードディスクドライブ）は，間隔が100nmを切るデータトラック上に磁気ヘッドを正確に位置決めするとともに，別のデータトラックにわずか数m秒で移動できるような非常に高性能なアクチュエータ及びサーボ技術が要求されている。今回東芝は，HDDの更なる記録密度向上に対応するため，ピエゾ（PZT: Pb（Zr, Ti）O_3）素子を搭載したサスペンションを使用して2段アクチュエータ（DSA: Dual Stage Actuator）の試作を行い，従来の1段アクチュエータ（SSA: Single Stage Actuator）に比べて約30％の位置決め精度改善，及び1.7倍のサーボ広帯域化を実現した。