分散型キャンパス情報ネットワークにおけるセキュリティ環境－香川大学情報ネットワークにおけるセキュリティ対策の現状と報告

摘要

分散キャンパスネットワークの構築に伴って導入したセキュリティ対策とその現状を報告する．主要なセキュリティ対策の方針としては，2階層構造のファイアウォールの設置による構造的な対策とウィルス対策ソフトウェアを全学レベルで一括購入して大学資産であるPCなどに個別で導入する対策とに分類される．2つの方針は大きく異なっているが，香川大学総合情報センターが係っている点では共通している．本稿では，ネットワーク構成を紹介し，2階層ファイアウォールの特徴·効果やウィルス対策ソフトウェアの一括導入の現状を報告する．具体的には，分散配置型ファイアウォールとして導入したUTM機能の現状，検出ウィルスの分類，検出·防御した攻撃パターンの分類などを通じて，システム導入効果の評価を行い，セキュリティ対策の現状報告と今後の課題について述べる．