オロバタジン塩酸塩で治療した尋常性乾癬患者における#######痒改善と患者QOLに及ぼす影響

摘要

臨床症状が中等度以下の尋常性乾癬における治療は．活性型ビタミンD_3製剤外用が第一選択となる。 しかし,#######痒を有する患者の場合，本剤の止痒作用は弱いことから，単独では皮疹の改善が得られない患者が存在する。 その椋な症例において，抗アレルギー薬を併用することで良好な治療効果が得られる場合があるが．その詳細は十分に検討されていない.今回,我々は活性型ビタミンD_3製剤外用療法のみで十分な改善が得られない.#######痒を有する乾癬患者において，ヒスタミン抵抗作用を有するオロバタジン塩酸塩の#######痒に対する効果と臨床症状の改善，および患者QOLに及ぼす影響を検討したいその結見　 オロバタジン塩酸塩の追加投与により，#######痒が明らかに抑制され,臨床症状も改善した.他方，Skindex－16による患者QOL評価では．オロバタジン塩酸塩の追加投与により．患者QOLは有意に改善した。 下位尺度においては．症状に関しての変化はなかったものの1様能と感情が明らかに改善した.以上より，オロバタジン塩酸塩は，尋常性乾癬治療において活性型ビタミンD_3製剤の補助療法として用いた場合．臨床症状を改善するのみではなく，患者のQOLを改善する優れた薬剤であることが明らかとなった（近年，乾癬患者QOIノの向上は非常に重要視されており，オロパタジン塩酸塩は活性型ビタミンD_3製剤外用中の乾癬患者のQOL改善に寄与する薬剤であると考えた．