腹腔鏡を応用した単純子宮全摘術への新しいアプローチ　標準術式確立のための術式改良と工夫

摘要

単純子宮全摘術は，婦人科手術において実施頻度の高い重要な手術術式である．従来は開腹手術か腟式手術のいずれかが選択されてきたが，1989年のReichらの報菩以来，腹腔鏡を応用した子宮全席術が第3の術式として注目されるようになってきた.我々は1994年より，①腹腔鏡下補助腟式子宮全摘術：laproscopically assisted vaginal hysterectomy（LAVH）のみを行ってきたが，1997年からはこのLAVHに解式改良を加えた②経腟/腹腔鏡下の双方向性操作による子宮全摘術：laparovaginal hysterectomy（LVH）を，ま　 た2003年からは新しいアプローチである③2ステップ子宮全摘術：laparoscopically two－step hysterectomy（LTSH）を考案し現在に至っている．