藤井正?神谷浩夫編著:ょくわかる都市地理学

摘要

本書の第一印象は,「とにかく内容が豊富」ということに尽きる.全体がA4判で200ペ一ジ余りである中,執筆者が46名ということもさることながら,取り上げられているテ一マも,「オフイス立地と都市成長」,「流通と都市空間」.「発展途上国の都市化」.「コンパクトシテイ」.「城下町の近代化」.「安心?安全なまちづくり」など71項目と多岐にわたり,さらに25のコラムも掲載されている.「はじめに」で本書は初学者向けの解説書であると述ベられているが,学部学生では内容の理解はかなり難しいところも少なくない.また,講義などのテキストとして用いる場合にも,素材が多すぎるので,その取捨選択も含めて担当教員の“ウデ”が試されることになるだろう.とは言え,その分"ある程度都市地理学を理解している者"にとってはおもしろい内容となっている.