東京五輪に向けた観光情報学と観光プランニングサービス

摘要

長年の間,日本の旅行市場は国内旅行市場にょり支えられ,旅行消費額のおょそ9割を占めてきたが,近年ょうやく訪日外国人旅行(ィンバウンド)市場が国策として位置付けられるょうになった.その象徴的な出来事の一つとして2008年の観光庁設置があげられるが,当時の訪日外国人旅行者数の目標は,2020年に2 000万人であった.その後,戦略的なビザ緩和,免税制度の拡充,出入国管理体制の充実,航空ネットワークの拡大に伴い,2015年にこの2000万人をほぼ達成するに至った.現在は,「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」*1において,2020年に4000万人,2030年に6000万人との新たな目標が掲げられている.このうち,リピー夕一数の目標としてそれぞれ2400万人と3600万人が掲げられている点も大きな特徴であろう.