放射線アラカルト 障防法ではなくなって

摘要

放射性同位元素の使用に関する法律（規制）の改正が閣議決定され、平成二九年四月一四日に公布、その内容が大きく変わった。昭和三二年六月に制定された法律の正式名称は「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」であり、通称「放射線障害防止法」であった。さらに略して、「障防法」と呼ぶ方もいらした。この法律の名称は、「放射線は障害を伴うもの」というイメージにつながり、適切ではないという意見が以前からあった。今回、名称を『放射性同位元素の規制に関する法律』と改めることになった。そもそも平成二九年の改正は、国際原子力機関による「総合的規制評価サービス」を受けて、国際的基準との整合性を取るという観点からの「放射線規制に関する取組みを強化すべき」との勧告を受けての動きである。