液晶場におけるPt錯体の配向性と偏光発光性の相関

摘要

棒状の分子形態の配位子を持つ新規白金（Pt）錯体を合成し、液晶にブレンドして配向処理した試料の偏光発光について検討した。特に配位子末端のアルキル鎖長の異なる3種のPt錯体について、スメクチック（Sm）およびネマチック（N）液晶相における配向性が偏光発光性に及ぼす影響について検討した。アルキル鎖が長くなるほど偏光発光性が高くなり、Sm相で偏光比4.5のエキシマー発光が得られた。液晶に近い分子形態の配位子を持つPt錯体ほど配向性が向上し高い偏光発光性を発現した。