旋網漁業と産地市場の現状と将来－西日本地域の漁獲·販売·流通事例

摘要

日本有数のアジ·サバ水揚基地として西日本魚市株式会社は、長崎県北部に位置する松浦市地方卸売市場松浦魚市場の唯一の荷受業者である。アジ·サバ等の青物の他、近海沿岸物、加工原料、養殖物等の高品質な安定供給に努めており、漁場から食卓までの品質保持を意識した出荷体制に取り組hできた。図1に松浦魚市場の水産物の流れを示す。昭和54年（1979年）10月、松浦市地方卸売市場松浦魚市場の卸売人として開業し、以来「生産者自らによる流通改革への挑戦」を経営理念として掲げ、日曜·祝日の開場、西日本地域で初となる自動魚体選別機およびフイシュポンプの導入、容器改善による流通コストの削減等に取り組hできた。開場当初は年間水揚量6万トン体制を目指してスタート、昭和57年度には目標を突破し、昭和63年度には、当初目標を大きく上回る年間水揚量10万トンを達成した。