第44回日本香粧品学会(2019) ·シンポジウム「産官学連携による新たな香粧品開発」 化粧品·化粧品原料開発における触覚センシング

摘要

触覚とは「外力による皮膚表面の小さな機械的変形によって生じる感覚」で，ァリストテレスが定義した五感のーつとされている。この感覚は，皮膚の内部の触覚受容器によってセンシングされる。触覚受容器には， ェッジの鋭さ，点字のような僅かな盛り上がりに応答するマイスナー小体，垂直方向の変形や圧の変化を検知するメルケル触盤·ルフィニ終末，刺激の変化を選択的に伝達し，高周波の数刺激に反応するパチニ小体があり， 幅広い周波数の数～数百Hzに及ぶさまざまな力学的刺激をセンシングすることが知られており，このことがわれわれがさらさら.べたべた·しっとりなどの多彩な触感を知覚することのできるーつの原因であると考えられている。