東日本旅客鉄道(株)向けE235系車両用空調装置の特長とメンテナンス性向上

摘要

東日本旅客鉄道㈱(以下“JR東日本”という。）では，次世代の新型通勤車としてE235系一般形直流電車量産先行車の営業運転を2015年から開始した。この車両は，“顧客サービスの向上” “環境性能の向上” “更なる安全性·安定性の向上”を特長としており，JR東日本での今後の通勤車のスタンダードモデルである。2017年から量産車の生産が随時進められており，今後現行通勤車との置換が予定されている。この車両に搭載されている三菱電機設計のAU737形空調装置は，2013年頃から本格的に開発を開始し，2014年末に量産先行車向け空調装置の開発を完了した。この空調装置の特長は次のとおりである。(1)主要部品の高性能化によって部品点数を削減; (2)モジュール化によって組立て品質を向上;(3)定期保守での清掃性，メンテナンス性を向上;(4)“状態監視”と“快適性制御”メンテナンス性向上については，室内熱交換器洗浄，ドレンパン清掃及び送風機の軸受交換や羽根車清掃等でのメンテナンス性向上と状態監視強化に取り組hだ。