進化する通信技術の現状と展望

摘要

三菱電機では，光通信·無線通信の両分野でこれらの要求に合致する通信装置の開発を進めてきた。本稿では，これらの開発成果を述べるとともに，近年，世界規模で議論されている環境負荷低減の観点に立ち，装置の消費電力低減に対する取組みについて焦点を当てる。具体的には，広帯域化の観点では，先に述べたトラフィックの増大が進むマア網，メトロ綱に適用する光伝送システム，アクセス綱の中核をなしFTTH（Fiber To The Home）を支えるPON（Passive Optical Network）システム，今後需要が高まると考えられる宅内通信機器について述べる。また，接続性向上·通信不能領域の解消の観点では，船舶，自動車への通信を提供する衛星移動通信関連装置，鉄道車両向け通信を提供する車上WiMAX（Worldwide Interoperability for Microwave Access）装置について述べる。