日本における耕作放棄地の 分類と分布の解析の試み

摘要

著者らは耕作放棄地を農地として保全するために， 荒廃程度によつて分類し，それぞれに応じた対策を講じ ることを先に提案した.しかし.具体的な事例で検証は 行っていなかつたので，神奈川県厚木市を対象に，耕作放棄地を発生後5年以内，5年以上10年未満.10年以上 の3つに分類し，面積と分布を解析した.その結果，2015 年において，発生後5年以内の耕作放棄地が8.3 ha, 5年 以上10年未満経過したものが1.6-3.4 haと推定できた. 10年以上経過したものは36.3-38.2 haで，多くは厚木巿 の西側に分布する.この解析結果は耕作放棄地を農地と して保全していくのに役立つ.