ヤガ科害虫4グループ類似種の幼生期の識別法

摘要

チョウ目（鱗麹目）昆虫は、生長とともに幼虫、蛸、成虫と激しく形態を変化（完全変態）する。 チョウ日長虫の内、最大の科がヤガ科で、現在わが国から1，300種以上が報告されており、その約上割の126種が「農林有害動物昆虫名鑑」（1987）に害虫として記録されている。 　 しかし、それらの害虫においてさえ、幼生期の識別法ははとhどなく、正確な識別法の確立が求められていた。 都道府県の農業試験場や病害虫防除所等の実際の現場ではチョウ目昆虫の幼虫や蛸による同定が困難であることから、これらを飼育して羽化させた成虫により種を同定する場合が多かった。ところがその様な方法だと、迅速な種の同定ができず、また飼育に失敗しうまく成虫が得られないこともある。