名城大学農学部応用生物化学科学生の勉学に対する意識とその追跡調査: 1．入学生の入学動向と学生の満足度

摘要

現在，各大学で大字の改革、授業改善に取り組hでいる．本字でもFD活動や授業改善の努力がなされている．学生の勉学環境の改善や授業改善を効果的に実施するためにもより細かな学生の動向や意識を調査し，把捉する必要がある．そこで，本学部応用生物化学科に入学した学生の実態、動向、意識、入学前後の専門分野の理解度などを過去10年間以上アンケート方式で調べた．この資料では，平成9年度，13年度，15年度及び17年度について人学前後の字牛の動向、意識などを小心に集計した．1）本科の多くの入学者が愛知県を中心とした東海4県の普通課程の出身者である．公立高校出身者と私立高校の出身者の割合は3：1であることが明らかとなった．2）入試方式による入学者の割合は，調査年度により総入学者数が異な事）一定ではなかったが，A方式での入学者が最も多かった．3）多くの入学者はセンター試験を受験し，第一志望の人学は，東海4県にある農学系国立大学であり，多くの入学者は国公立大字と私立大学の併願者である．また，本学科に入学した学生の3分の2は第二志望以下の不本意な進学であることが明らかとなった．この点は授業改善を行う上で十分に考慮すべき問題点である．4）入学者の4割近くが本字科の専門分野を理解しないで入学しており，人学後2ヶ月経ても2割の学生が専門分野を理解していなかった．応用生物化芋概説は専門分野の理解に大きな役割を果たしていることが明らかとなったが，受験前から受験生に対して学科の内容を如何に理解して貰えるかば今後の課題である．5）この資料は，今後入学から卒業まで入試方法と卒業時の学業成績，学牛生活の満足度，履修科目や単位習得状況などの追跡調査のための基礎資料とする予定である．