有核巨峰は何処へ行った

摘要

先日テレビを見ている時に，科学は総てではないと細木数子さhの話があった。 要約すると，1mの紐を3等分にしようとする時に，科学では計算すると33cm3333…と絶対に割り切れない。 しかし両手で紐を3等分にする事は出来ると話されていた。 これを私達が栽培している葡萄に当てはめて考える時，ジベ処理によって無核大粒化は達成出来たが，味の方はどうでしょう？ 前述の科学は総てではないとの話と照合して考えて見ると，私達は巨峰のような大粒種は，1粒1枚の働ける（同化作用）葉が必要と教えられ，実際の圃場でも体験している。 しかしジベ処理をして通常の2倍もの大粒の果実が出来ても，根本的な同化養分の蓄積の方はどうなっているのか。 有核と同じような果実を生産する為には，先ず大きさが2倍なら同化作用を行う葉の面積なら2倍，それが不可能なら一枚の厚さを2倍にしなければ同じ結果は出て来ない。 しかし此の何れも現在の科学では不可能である。 ただ単に大きい無核果実が出来たという結果で，味の方は，現在の科学では先ずむずかしいとしか言わざるを得ない。 まして，植物の必須養分であるCaを仕上げの肥料として使わない現在の指導では，到底不可能であろうと考えられる。