プルーン品種の特性と摘果効果

摘要

プルーン9品種の収穫期，収量，果実品質，機能性などを明らかにし，各品種のセールスポイント，問題点，利用場面を示した。果実の大きさの異なるプルーン3品種の果実品質に対する摘果効果を明らかにし，それぞれの品種の適正な摘果程度を示した。 西洋スモモと呼ばれるプルーンは，北海道のような乾燥した気候を好み，しかも耐寒性が強い。 プルーンは，北海道の観光シーズンにあたる8月～9月に収穫期が集中するため，観光と結びついた果樹としても適している。 また，プルーンは果物としての嗜好品ということに加えて，ソルビトール含量が豊富であるなど機能性食品としても注目されている。 そのため，道内では人気のある新しい果樹として余市町，仁木町を始め栽培が広がりつつあり，2003年度では全道で65．1haの栽培面積がある。 しかし，プルーンは栽培実績，試験研究に乏しいことから，本道では生産上の問題が多い。 そこで，北海道立中央農業試験場では2001～2004年にかけて，仁木町において現地試験を実施し，緊急性の高い課題であるプルーン品種の特性と摘果効果について明らかにした。