環境保全型農業の普及のための一考察ー産消提携から環境保全型農業の普及方策を探るー

摘要

環境問題が国際的に大きく取り上げられたのは，1972年にローマクラブが『成長の限界』を発表し，資源,環境面での制約からくる人類の発展への問題を提起した時である．それ以来，地球環境問題は地球温暖化，砂漠化，森林の減少など，様々な面から指摘されるようになった．そして，環境に村する配慮は国際的な規範となり，それは農業に対しても求められるようになってきている．我が国では，92年に発表された「新しい食糧,農業,農村政策の方向」において，環境保全型農業鋸）が重要な課題とされた．そして，環境保全型農業の普及は我が国農業が持続的に発展していくために必要なことであると位置づけられ，その取組みは急速に広がってきている．