新生児聴覚スクリーニングから診断された難聴児への介入時期の検討

摘要

2000年-2013年に新生児聴覚スクリ 一二ングでreferとなり，当科での精査の結 果，最終的に両側難聴と診断された79名を対象とし，難聴の程度と初診，診断，介入，補 聴器装用時の月齢について比較検討した。難聴の程度と人数は，軽度難聴3名，中等度難 聴35名，高度難聴41名だった。79名のうち50名（63%)が月齢1力月以下で受診してい た。診断の平均月齢は61名（77%)が月齢3力月以下で診断された。介入開始の平均月齢 は74名のうち，50名（68%)が月齢6力月以下で介入が開始された。補聴器装用開始は68 名のうち，37名（54%)が月齢6力月以下で補聴器装用を開始した。高?重度難聴は中等 度難聴より有意に早く介入され，補聴器装用を開始していた。これらの結果より早期発 見，診断，介入，補聴器装用は適切に行われていると考えられた。しかし中等度難聴では 介入，補聴器装用開始時期のさらなる検討が必要である。