世界が直面する海洋プラ問題／迫り来るプラスチック禁止論3－バイオプラに商機到来か／基準作りや価格面で課題残る－

摘要

バイオプラスチックは、再資源化可能なバイオマス（主に植物由来の原料）を使ったバイオマスプラスチックと生分解性プラスチック（化石原料由来もある）の総称であり、90年余の歴史がある。現在1925年に仏パスツール研究所が枯草菌から脂肪族ポリエステルを発見し、1932年にはデュポンがPLA（ポリ乳酸）の合成を実現。1960年代にはすでに一部のバイオプラスチック製品が商業化されている。近年は海洋プラスチックごみの環境影響に対する懸念の高まりとともに世界中で規制強化が進む中、その解決策の→つとしてバイオプラスチックに期待が寄せられている。これまでは価格の高さ等がネックとなり、社会への普及は遅々としたものにとどまっていたが、これから風向きが大きく変化し、市場が一気に拡大する可能性も秘めている。