(S216)複合組織型高強度鋼の異なる評価法による水素脆化感受性比較

摘要

同一強度のDP鋼とTRIP鋼の水素脆化感受性を引張試験で比較すると、ひずみ速度によって水素脆化感受性が逆転することが報告されている1)。このように、残留γ有無の複合組織型高強度鋼の場合、水素脆化感受性は評価条件·評価法によって変化する可能性があるが、体系的に検討した報告例は少ない。本研究では、複合組織型であるDP鋼とTRIP鋼を対象とし、引張試験および定荷重試験による評価法の違いが水素脆化感受性に及ぼす影響について検討した。