局所浸潤膵がhの不可逆的電気穿孔法（irreversible electroporation)に対して 非侵襲的連続動脈圧測定装置（クリアサイトシステム?)を使用した3症例の麻酔経験

摘要

不可逆的電気穿孔法（irreversible electroporation ：IRE)は，経皮的に3,000ポルト（V)の高 電圧を通電することでがh細胞にナノサイズの小 孔を開け，アポトーシスを誘導する次世代を担う 新たな局所治療法として注目されている。わが国 において，2014年より当院を含め数施設で肝細胞 がh，膵がh，前立腺がhに対して臨床使用が始 まっているが，その麻酔方法についての報告は少 ない。IREの麻酔管理の注意点は，腫瘍細胞に パルス電流を放電するときの血圧上昇，頻脈，骨 格筋収縮，重篤な不整脈の出現である。IREに対 して非侵襲的連続血圧測定装置（クリアサイトシ ステム?， Edwards Lifesciences,アメリカ）を用 いて安全に麻酔管理を行った3症例を経験したの で報告する。