＜中国の新潮流＞大連における国家戦略：「日本のオフショア·大連」その戦略と進展

摘要

1)中国の若者は力を付けてきている．国家戦略としてのオフショア戦略を遂行できる頭脳と自覚を感じ取れる．日本から多くの間接業務が移っていくであろう．2)外国との付き合い方は，自分が得意とするやり方で，誠意をもって進めるべきである．「相手の立場に立って～」という日本的発想もあるが，生まれも育ちも違う人種は，決して相手の立場に立てないことを自覚すべきである．3)中国との付き合い方は，国民性の違いを理解して，日本人として正しいと信じるやり方で接していくこと．日本は全体主義，中国は個人主義と正反対の国民性と知るべきである．4)技術と製品をどのように海外へ移転していくかは，ライフ·サイクル·マトリックス·モデルで述べたように，企業のさらなる発展や生き残りのために新天地として目指すべきである．5)全大学にIT学部を創設した大連市のように，時代が求める人材育成に大胆にシフトするなど，思い切った戦略が日本にも求められている．6)「オフショア戦略」は，人材育成からの長い道のりを必要とするが，その達成を信じて邁進している．日本にとっては始めて出会う外国が仕掛けてきた戦略で，まさしく未知との遭遇といえる．7)さらなるグローバル化時代には，競争者は世界中にいて，目の色変えて打負かすために努力していることを知らなければならない．8)企業人も大学関係者も，グローバルな視野を持たれ，そのことを認識し彼らを凌ぐ戦略を考える機会になれば幸甚である．