「抜き」「曲げ」「絞り」の原理·原則 第17回 「金型の機能と動き」を考える（2）－金型に必要な締結と位置決め「現状の方法や形状は100%完璧だろうか？」

摘要

前回は、金型の動的な動きをイメージすることで、改めて金型全体および金型を構成する部品の機能を「イロハ」から確認した。今回は、「パンチがダイに向って真っすぐに下降する」という金型の本質機能を支える「位置決め」と「締結」についてイメージ化してみる。まず、身近にある金型を俯瞰してみよう。多くの金型は、多数の穴があけられている。これらの多くの穴のほとhどは、締結用のボルトと位置決めのダウエルピンなどに利用されていることは、ご存知であろう（図1）。これらの多く配置された穴について、「なぜ」と考えたことがあるだろうか。さらには、「なぜボルトで締結？」と疑問に思ったことはあるだろうか。