熱接着フイルムを用いた樹脂と金属の接着とその自動車部材への応用

摘要

今日、われわれの身近で使用される家電、スマートデバイス、自動車および住建材などの様々な 部材は、軽量化、意匠性の向上などを目的として 多くの樹脂材料が使用されている。部材で強度が 求められる場合に、樹脂と金属との複合材料が使 用されるように、用途に応じて材料を組み合わせ て使用するマルチマテリアル化が進hでいる。特 に自動車分野では、CO2排出規制および燃費向上 の観点より車体の軽量化が必要であり、年々、マ ルチマテリアル化による樹脂材料の使用比率が高 くなってきている。部材のマルチマテリアル化において、異種材料をどのように接合させるかが 課題であり、様々な異種材料接合方法が提案されている。その中でも、金属表面に薬液処理やレーザー処理により作製したナノオーダーの微細多孔構造に、樹脂（PPS、PAなど）を射出することでアンカー効果により金属と樹月旨とを接合させる方法が多く報告されている。