インジウムをめ今る最近の動向と将来方向

摘要

中国、インドをはじめとするBRICs諸国の急激な経済発展に伴い、エネルギーや鉱物資源の需要が拡大し、これまでわが国ではほとhど興味が持たれていなかった資源の重要性が再認識されている。 中でも、近年の日本の産業を支えるハイテク機器の鍵となる部品を構成しているレアメタル元素の資源確保の必要性が着目されている。 レアメタル使用例を表1に示す。 いずれの元素も使用絶対量は多くないが、確かに情報通信部品のキーデバイスの中に使用されており、材料から部品製造分野で強いわが国にとってはなくてはならない元素といえる。 表2に主なレアメタルの価格の変動を示す。いずれのレアメタルも2003年を基準にするとかなりの割合で価格が上昇している。 この数年の需要の逼迫感からくる価格の高騰は、部品メーカーや情報械器メーカーの大きな負担となっている。 中でも、本稿で取り上げるインジウム（In）は、現在多少落ち着きをみせているが、爆発的なフラットパネルディスプレイの伸びで価格が高騰し、注目度が高い。