位相差フイルムを軸に躍進する「ゼオノアフイルム~R」

摘要

日本ゼオンの「ZeonorFilm~R」（ゼオノアフイルム）は，同社が1980年代に独自の技術で開発したシクロオレフィンポリマー（COP）を原料にした光学用フイルムである。同社のCOPには「ZEONEX~R」（ゼオネックス）と「ZEONOR~R」（ゼオノア）の2つがあり，ゼオノアフイルムには後者を用いている。量産を開始したのは2002年で，液晶ディスプレイ市場の急速な拡大とともに販売を伸ばし，画面の視野角を広げる位相差フイルムでは大型テレビ用で世界トップシェアを築くまでに至った。