アルコールと認知症?中枢神経障害

摘要

"酔い"は，最も身近なアルコールの中枢神経作用である.アルコールの血中濃度の安全 域は狭く，飲めばなhらかの中枢神経症状が生ずる.心地よい"酔い"を感じる血中アルコール濃度は0.01%? 0.1%程度，ビール350 mLの飲酒で十分に達するが，既に注意 力低下が認められる.血中濃度0.1%?0.2%では"深酔い"となり，ろれつが回らず，思 考ゃ発言にまとまりがなくなる.神経理学所見上の運動および感覚神経の鈍麻，自律神経 系の不調和から，注意力や判断力の更なる低下，性格変化，意識レベルの変容までさまざ まな徴候が現れる.そして0.2%以上では"泥酔"，アルコールの中毒域に入る.