下部直腸癌における側方リンパ節郭清「化学放射線療法」の立場から

摘要

直腸癌における再発部位では大腸癌治療ガイドライ ンによると.結腸癌と比較し有意に局所再発率が 高く ，再発部位で最も頻度が高いことが特徴である.そこで進行下部直腸癌（おもにT3， T4 (cA)以深， N0-3)症例に対し，局所再発を抑制し，長期生存を 獲得するために側方リンパ節郭清を施行するか，ある いは術前化学放射線治療（CRT)を行うカゝ，議論が 分かれるところである.わが国では側方リンパ節郭清 が施行されてきた経緯があり，欧米では術前CRTが 行われるようになった歴史がある（表1).表2で示 すように，この二つの治療法に関して。