これからのシクラメン生産の経営戦略

摘要

かつては年末の鉢花の女王といわれたシクラメンは今人気が低迷して、多くの生産者は危機感をもっている。 贈答品としての年末特需を背景に高級シクラメンが飛ぶように売れて、作れば売れた時代があった。 鉢花の基幹作目として生産量はもちろh、研究や技術開発にも力が注がれた。 　 6号鉢以上の大鉢に花や菜が見事に揃い、一分の隙もない姿の優等生的シクラメンが暮れには1万円、2万円という価格の贈答品として次から次へと売れたものである。しかし今は高級贈答品から、ホームユースとして広く楽しめる5号鉢以下のシクラメンが一般的になっている。 このまま従来のシクラメンを作り続けていれば、他の鉢花と競合して販売は伸び悩むのは当然だ。 生産者もかつてのシクラメンの栄光時代の幻影から脱却して、今の消費者が求めている新しい感覚のシクラメン生産に乗り出すべきではないだろうか。